本日も乙

ただの自己満足な備忘録。

ポテンヒットを拾う重要性

先日、営業から仕事の依頼があったのですが、誰に任せるべきかわからないのでとりあえず関連しそうな人に話を振ったらしいんですよね。しかし、その人は自分の専門ではないことからやや消極的だったというのもあり、結局その仕事を私が引き受けることになりました。

こういう話、よくあると思うんです。チームや部署という枠で、明確に誰がやるべきか決まっていない中途半端なタスクが発生します。野球で例えるなら「ポテンヒット」みたいなものです。みんなが「これは自分の仕事じゃないかな?」と様子を見てしまい、結果的に誰も拾わずにボールが転がってしまう、そんな感じですね。

会社の規模が大きくなると、守備する人が増えていき、守備の穴が小さくなっていくので、こういったポテンヒットが生まれにくくなると思います。しかし、そうでないところは一人ひとりの守備範囲が広くなるので、自分がやや無理をしててでも守らないといけない場所にまで手を伸ばさなければならなくなります。
ここで問題になるのは、誰も拾わないこと。お互いに「これは自分の担当じゃない」とお見合いしちゃうと、その仕事は誰も拾わなくなります。「誰かがホームにボールを返してくれるだろう」となっていると、誰も返球しないので簡単に失点を許しちゃうというわけですね。

もちろん、組織として明確な役割分担があるのは理想ですが、現実には「誰がやるべきかわからない仕事」は必ず出てきます。そのときに、「うちのチームの仕事じゃないから」とか「自分の業務範囲外だから」と線を引いてしまうのは、あまり良いことではない。むしろ、そういう仕事こそ積極的に拾っていける人でありたいと思います。

内野手のエリアに落ちてきたボールでも、外野手が猛ダッシュで取りに行くようなイメージです。もちろん、内野と外野がぶつかってしまってエラーや怪我することもあるかもしれません。でも、それよりも誰も拾わずに見送ってしまうほうがよっぽど問題です。プロ野球ならミスは許されませんが、仕事においては多少の失敗があったとしても、あとから挽回できることが多い。だからこそ、「とりあえず拾う」姿勢が大事なんじゃないかと思います。

いや、実際、ボールを拾うのってめちゃ面倒なんですよ。ただでさえ仕事が溜まっているのに、よくわからないものを自分から拾うのって。で、結局拾ったら、拾った人が仕事を受け持つことになりがちなので、拾ったことが損するという思考になってしまいがちです。

この記事を書こうとしたら、以下の記事を見つけてこの通りだなと。

blog.inorinrinrin.com

拾った人がそのまま受け持ってしまい、損するという思考というか社内の文化になっていると、誰も拾わなくなります。そうでなくて、一旦誰でも良いから拾ったら、誰かにバトンタッチするか、チームで持っているタスクリストに追加する。そしてプランニングのときに誰がやるかを改めて決めるというやり方が良さそうです。

最後に打算的な考えをすると、そういうポテンヒットを積極的に拾うことで、周りからの信頼を得たり、新しいスキルを身につけたりすることがあります。誰もが手を出さないタスクを拾うことで、自分の守備範囲が広がり、結果的にキャリアの成長にもつながっていけると考えれば、拾うことは得するという考えになるかもしれませんね。