先日、勉強会仲間のDさんと1on1をさせていただきました。Dさんは誰もが知っている大企業で管理職をしながら、コインランドリー経営や農業ビジネスなど個人事業としても幅広く活躍されていらっしゃいます。業種は異なりますが、エンジニア同士本業に関する話もありとても楽しかったです。
個人事業がうまくいっているのに本業もし続けているのは、独立はいつでもできるけど、今の会社にいるうちにしかできないことや味わえないことがあるからだということでした。人生において複数の選択肢をもっておくことで、いざとなったときに辞めることもできるので精神的に安定につながりますね。
本業と個人事業主で専門性がまったく異なりますが、本業で培った仕組み化とタスク化を個人事業にも徹底することで複数の事業に取り組めることができているとのことでした。普通の会社員であれば、本業で一日の大半を費やしてそれで終わってしまうのを、コインランドリー経営や農業などにも取り組むには時間を捻出するしかありませんね。普通に生きていて仕事をやるだけだと時間が足りなくなってしまうのを徹底して仕組み化する、マニュアル化して他人に委譲できるようにするなどの工夫が必要になります。
以前にFさんという方とも1on1をした際にも、本業の傍ら不動産ビジネスをされていらっしゃいますが、本業では徹底して部下に仕事を任せるようにして自分は部下からの報告を受けて上に報告したり、長期的視線で物事を捉えることに専念することで時間を作っているそうです。できるだけ会議にも出ないようにしているらしく、すべてを真似することは難しいですが、今の自分はやらなければならないことに押され気味(むしろ押されている・負けている)状況なので、自分の本来やるべきことに専念するために時間を捻出し余裕を持たせる工夫はしなければならないと痛感しました。
『アジャイルな見積りと計画づくり』を読んだ際に「パーキンソンの法則」というのを知りました。「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」という法則です。私たちは作業完了までの期間が決まっていると、許される限りの時間をすべて使ってしまうというわけです。逆に考えれば、タスクの締切を定めて厳守を意識しないと延々とそのタスクをやってしまうので残業をし続けてしまうことですね。
中島聡氏の著作『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』でも最初の2日でほぼ完成(8割)までもっていくことでタスクのスケジュールを厳守でき、仕事の効率性をあげていると書かれているのも共通するところですね。
こうした本を読んで頭の片隅にあるのにも関わらず実践できていなかったのは、やる理由が明確になかったから。余った時間を余暇に使ってしまえばそもそもとして効率性をそこまで高める必要性を感じないでしょう。しかし、やるべきこと・やりたいことが膨大にでてきた中でそれらをやるには、いかに効率的にうごくかを意識し実践する必要が出てきます。
同じ時間を過ごしていても人によって成果が異なるのはこうした意識の差が出ているからかもしれません。同じ時間を生きるなら楽しく機嫌よく充実したいものですね。