本日も乙

ただの自己満足な備忘録。

果物の見る目が変わる | 『日本の果物はすごい』を読んだ

勉強会仲間の竹下大学さんが『日本の果物はすごい』を出版されました。

本書は「果物」が日本の歴史、各地域や国全体にどう影響を与えていったのかを解説しています。取り上げている果物は、柑橘類、柿、ブドウ、イチゴ、メロン、桃の6つ。私たちの身近にある果物が実は日本のはるか昔から人々との関わりがあり地域の産業を支えていったのかを凝縮して紹介されています。

私自身は果物は好きで幼少期は実家や祖父母家で良くたべていましたが、今は正直な所、積極的に食べていません。PFCバランスを意識した食事となると糖質を抑えるために果物の優先度が下がってしまうからです。子どもはリンゴ、バナナ、イチゴが好きで夏はスイカもよく食べます。子どもと一緒に食べることが多いですが一人のときは意欲的に買うことはあまりなく、せいぜいバナナぐらい。果物の品種について無知に等しくほとんど知らずに「ミカンってミカン以外にあるの?」レベルでした。

しかし、本書を読むと果物に対する見方が一変しました。果物一つとっても様々な品種があり、昔からより美味しく、より甘く、より病気に強く、より育てやすいように改良されていき、全国に広まっているのだと知りました。

個人的に面白かったのが、ブドウとイチゴの品種競争。生産量1位を争うために、新しい品種が登場したら数年後にはそれを上回る品種を開発し、それに負けじとさらに品種改良を繰り返すと、アツい闘いがあったことはまったく知りませんでした。スーパーにある商品はそういった争いに勝ち残ったエリートのみが陳列されていることを知ると、今まで値段と色つきでしか判断してこなった基準が上書きされた気持ちになります。

読んだ直後から果物に対する意識が変わる、そんな1冊です。本書をさらに楽しむために同著『野菜と果物 すごい品種図鑑』もオススメです。本書に出てきた品種をオールカラーの写真で楽しめます。

野菜と果物 すごい品種図鑑
竹下大学(著)
エクスナレッジ
¥1,980