私は仕事でAWSをよく使っていますが、AWSには「責任共有モデル」という考え方があります。これはAWSとその利用ユーザーとの間で責任の分担を明確にするものです。つまり、AWSの利用において、どこまでがユーザーの責任で、どこからがAWSの責任なのかを区別する考え方です。
例えば、Amazon EC2を利用する場合、EC2インスタンス(サーバー)にインストールするソフトウェアやセキュリティ設定などはユーザーの責任となり、ハードウェアの管理やネットワークのインフラ部分はAWSが責任を負います。また、Amazon RDSやAmazon S3などのフルマネージドサービスでは、ユーザーが責任を負う範囲は狭くなり、AWSが責任をもつ範囲が広がります。このようにサービスごとに責任の範囲が異なります。
この責任共有の考え方は、仕事やプライベートにも応用できるのではないかと思います。
仕事において、責任を負うべきところはしっかりと負う、逆に追うべきでないところは無理に背負わないことが、精神的な安定につながります。無理して何が何でも自分の責任としてしまうと、精神的に疲れてしまうし動けなくなってしまいそうです。
プライベートでも同様に、家族を守ることや誰かの役に立つことなど、自分が責任を感じる範囲を明確にすることで、無用なストレスを減らすことができると思います。
ポイントは「自分が納得できる」責任であることで、自分が負うべきでない、自分で対処しきれない責任については到底納得できるものでないので、負うべきでないといえるでしょう。
ただ、自分で責任範囲を決めてしまうと「この仕事は〇〇さん(◯◯チーム etc)の担当だから」となりがちです。そうなると誰かが取り組むべきか決まっていない微妙なタスクに対して誰も拾わなくなるといういわゆる「ポテンヒット」が発生します。
ポテンヒットをさせなくするためには、各々ポジション(ショート、セカンドとか)の守備範囲を広くしてお互いがカバーすることが必要ですし、球を追いかけて衝突を避けるためにお互いのコミュニケーションも必要です。
そして何より「チームで勝つ」「リーグ優勝、日本一」という目標があって、試合に勝つために守備をしているのだという共通認識があるべきでしょう。仕事に当てはめると会社やチームなどの組織における目標(ビジョン、ミッションに言い換えても良い)に向けてやっていますか?と問いをしていくのが重要だと思います。
目標に向けた責任の範囲を明確にすることは、仕事やプライベートでより良い方向に進むはずだし、自分が本来やるべきことだったことにフォーカスできるのでパフォーマンスの発揮にもつながるので実践していきたいものです。
のではないかと思います。AWS の責任共有モデルから学ぶことは多く、日々の生活にも活かしていきたいものです。