本日も乙

ただの自己満足な備忘録。

「Number 922号 三浦知良、50歳 まだやるよ。」を読んで、ひとつのことを続ける大切さとプロ意識について教わった

休日なのでいつもの分野から離れてみようと思います。

美容院に行くと、スポーツ雑誌を毎回見ます。中でもインタビュー記事はスポーツ選手がそこに至るまでの思考プロセスが垣間見ることができるので好きです。といっても毎回帰ったら忘れてしまっているのですが。しかし、3年前に見た Number の三浦知良(カズ)さんの特集は読んで気持ちにグサっと来たので帰って速攻で Amazon で注文しました。

カズさんの笑顔が表紙でいいですね!

本を整理したら、この雑誌が出てきて久しぶりに読んだらやはり良かったので、ブログにしようと思いました。

50歳を過ぎても現役を続ける理由

サッカー選手のピークが10代から20代と言われている中で、カズさんは50歳すぎても現役です(現在53歳!)。私が小学生の頃にコロコロコミックかなにかで見た記憶があるのですが、大人になった今でも現役でいるとは驚きです。
プロとしてサッカーを続けるためには、情熱とメンタルが大事だと語っています。「メンタルがないと何も始まらない」と。さらに「他の仕事や指導者の道に進もうと思ったことはないのか」という問いに対して「たったひとつのことを続ける尊さ」について語っています。

僕は人生の中で、絶対に大切にしなきゃいけないものがあると思うんです。簡単に手放してはいけないもの。お金をたくさん積まれても、譲ってはいけないもの。かけがえのない自分の人生を賭けてやってきた、一番得意なもの。僕にとってそれはサッカーだったから、ただただ続けてきた。たったひとつのことを続けることって尊いことだと思うんです。もちろん、わからないですよ、もしかしたら僕だって違うことをやったほうがよかったかもしれない。でも、僕は幸せなことに続けられる環境の中にいたから、迷わず続けることができた。
P.20「たったひとつのことを続ける尊さ」より引用

止めたほうが楽なことがあるのに続けられる限りは続ける。環境に恵まれているからと言っても決して簡単な道ではなかったはずです。それが本当に良い道なのかはわからないけれども最善だと信じてやってきた人の言葉は重いです。

決して妥協しない姿勢

体力の回復が20代、30代と比べて格段に衰えてきて、毎日の練習や試合の度に専任トレーナー付きっきりでケアの時間が若手より多くとらないとダメージが残ってしまう。でも、ベテランだからとかそういう理由で練習を減らすとか別メニューにしないのは流石です。過去の実績や名声で幅を利かせることは一切ありません。めちゃくちゃカッコいいです。

大事なのは、50歳だからすごいとか、これまでの実績や、何試合出たということよりも、いま、毎日、何ができているのか、どういう生活をしているのか、あるいは、どういう気持でサッカーをやっているのか、情熱を持ってトレーニングできているのか、何をどう続けていられているかです。
P.20「たったひとつのことを続ける尊さ」より引用

 

確かに50代で現役でプレーしていることはすごいのかもしれません。でも僕は節制し、情熱を持って、ただ年を重ねて永らえていけばいいと思っているわけでもないんです。いま言った練習にしてもみんなと同じようにできなければ嫌だし、チームに対してどう貢献できるか、どんな素晴らしいプレーができるかというのがあって初めて、年齢を重ねている意味があるのだと思います。そういう意味では、他の選手と何も変わらない。ベテランであることは間違いないけど、グラウンドに出ればただの一選手です。ピッチに立てば、年下の選手とまったく同等。その意識はずっとぶれていない。
P.24「たったひとつのことを続ける尊さ」より引用

貪欲な吸収力

前園真聖さん、都並敏史さん、北澤豪さんによるカズさん話では、「圧倒的なプロ意識」と「新しいものへの吸収力」について述べられています。当時は J1 が発足されてアマチュア意識が残る選手が少なくない時代だと言われていますが、その前線を走ってきたプロ選手からでさえも称賛の声があがるほどのプロ意識と貪欲力があるとのことです。才能に恵まれたわけでも決してないが、人一倍の練習量と、若手や専門以外にも質問しにいく吸収力が今のキングカズをつくっているのでしょう。

都並 昔からとにかく、"プロとしての意識"がすごく高かったからね。1日2時間練習するとして、それ以外の22時間をいかにサッカーのために使うかを考えて、体のケアやメンテナンスをしてきたからこそ、今でも現役が続けられていると思う。
P.40「僕らのカズと日本サッカー」 より引用

 

前園 (省略)今年も僕、グアム合宿に行ったんですけど、引退した僕にも毎回何か聞いてくるんですよ。「どうしてトラップ、そこに止められるの」とか。若手にもガンガン聞いていくんです。
北澤 今回、グアムに来ていた武井壮君の走りを見て研究したりしていたもんね。話も聞いて、そこからも学ぼうとしていた。すごい柔軟性と好奇心だなぁと。
(省略)
北澤 基本的な運動能力がそんなに高い人じゃないから、だからこそいろんなものを吸収して、最高にキレのある状態を維持しないと戦っていけなかったんだろうと思います。たぶんカズさんの運動能力って、5段階評価だったら3くらいなんですよ。昔は泳げなかったですもん。(省略)
前園 でも、今は泳げるようになっているし、苦手をどんどん克服しますよね。ああいう努力は凄いと思います。人一倍練習もするし、いわゆる天才型とは違いますよね。
都並 努力の人だよね。グラウンドを走るときも絶対に角ギリギリを回る。これだけで他の人よりもちょっと練習することになるんですよ。いつも絶対に先頭を走るしね。
P.42「僕らのカズと日本サッカー」より引用

私がこの雑誌の特集から学んだこと

他にも専属トレーナーのインタビューや中田英寿さんとの対談もあったのですが、私がこの雑誌の特集から学んだのは「たったひとつのことを続ける」「圧倒的なプロ意識」「周りから貪欲に吸収する」です。

たったひとつでもいいから自分が誇れるぐらい何かを続けていこうと思います。例えばこのブログでもいいですし(この記事でちょうど2週間継続しています)、コーディングや読書など、休みの日も年末年始であっても休まずに続けていきます。

キングカズとして、プレイだけではなく、周りからのイメージアップ・セルフプロデュースも考えて実践することで、自身だけではなくサッカー界において貢献してきたとのことです。サッカーを全く知らない私でもキングカズのことは知っていますし、そういうことの積み重ねた結果だと思います。自分だけができればいい、やればいいではなく周りにもその意識を浸透し続けてきたからこそ今のプロサッカーがあるのだと思います(サッカーは素人なのでよくわかりません。推測です)。
私がこのままを真似すると痛い目にあう(エンタメするとかにはいかないのでw)ので、「周囲への働きかけによって好影響をもたらしている」「仕事以外にも自身のスキルアップやキャリアのために時間をつかっている」という私なりの解釈をしました。自分自身だけが変えていくのではなく周囲を巻き込んで変えていく。そういうことなのだと思います。

最後に吸収力。専門外だからといってスルーするのではなく、むしろ専門外からも何かを吸収する。まさにこの記事がそうだと思います(プロITエンジニアがプロサッカー選手から何かを吸収する)。若手にも聞きに行く姿勢を持ちたいところです。

まとめ

3年前の雑誌を今更引っ張り出してきましたが、まったく遜色ない内容でした。トップレベルのプロからも称賛されるキングカズ。私も周囲からそういう存在になりたいものです。個人的に下手な自己啓発本よりもよっぽどアツくなれました。この機に三浦知良さんの本も読んでみたいと思います。