皆さんは『ベー革』という野球漫画をご存じでしょうか。クロマツテツロウさんが描いている漫画です。普通の野球漫画と違うのは、舞台は「進学校」であるということ。学業優先であり、校則により部活動の時間は平日わずか50分、しかも月曜日は休みです。練習時間が極端に限られた環境で野球部が甲子園を目指すというストーリーです。実際には広島の武田高校をモデルに取材を重ねて描かれた漫画だそうです。
面白いのは、こうした環境下で選手たちが普通なら考えられない練習をしていること。例えば「選手全員が150キロを投げる投手」を目指したり、守備を捨てるかわりに体を鍛えてホームランを狙うようにするなど。50分間という短い練習時間を徹底的にやることを絞って1分1秒まで集中してやりきるようにしています。
第34話「スーパーカー部隊」で、強豪校に負けた後に監督が語ったセリフが特に印象的だったので引用します。
平日たった50分の全体練習で、オレたちは神奈川の頂点を獲ろうとしている。
この不可能だと笑われようが、オレたちはやる。
だが、不可能なことを可能にするには、まず・・・オレたち自身の不可能だと判断するセンサーをぶっ壊さなきゃならない。
50分の全体練習のラスト3分に、どれだけのトレーニングを詰め込めるか。
集中して、正しく丁寧に、突き破れるか。
毎日の小さな不可能を超えなければ、その先の不可能を可能にすることはできない。
(省略)
できるか、できないかじゃない。やるんだ。
これは精神論とかいう心や気持ちの話じゃない。
できると思い込ませて、脳をバグらせるんだ。 たった今から意識を変えて、限界突破の一分一秒を積み上げていこう。
そうすれば必ずできる!
野球や部活動に限らず、仕事やビジネスの現場でも同じことが言えると思います。
最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)のリカレントプログラムで学んでいます。
DXは「改善」でなく「改革」です。改善は既存のプロセスを少しずつ良くすることですが、改革は今まで不可能だったことを可能にすることです。
その挑戦は当然ながら困難を伴います。「不可能だ」という思い込みを外さない限り、新しい結果は得られません。だからこそ、まずは自分の中にある「できない」というセンサーを壊すこと。そして、限られた時間の中で何をやり、何をやらないかを取捨選択し、日々小さな「不可能」に挑むことが大切だといえるでしょう。
『ベー革』ならぬ『ビー革』(ビジネス改革)『デー革』(デジタル改革)を意識していきたいものですね。