文章を書くときに気をつけていることがあります。それは略称や横文字をできるだけ避けること。
たまに「ファジー」とか「コミット」とか「ナンセンス」とか横文字を使う人っていますよね。特にコンサル系の方に多い気がしています。
なじみのない横文字を使われると、会話途中でGoogleでこっそり調べてます。私の思考回路は直列なので、調べている間はそれでメモリを使ってしまい、相手の話が頭に入ってきません。日本語で言い換えできるならそれを使ってくれればいいのに、と思ってしまいます。
同じ用語でも業種や文脈でまったく違う意味になることが結構あります。
たとえば「SQL」。ITエンジニアでは「Structured Query Language」として、データベースに問い合わせる言語の意味で使われることが多いです。営業やマーケティングの世界では「Sales Qualified Lead」、購入の見込みが高いと判断した顧客のことを指します。会社の定例で頻繁に「SQL」という用語が使われていたときに毎回「?」となっていましたw
また、略称も同様です。たとえば「CS」。カスタマーサクセス(Customer Success)、顧客満足(Customer Satisfaction)、コンピューターサイエンス(Computer Science)など略称ひとつ取っても、使う文脈や業界で意味がまるで変わります。
同じ文脈を持っている人同士であれば、認識の齟齬なく伝わるでしょう。しかし、同じ会社内でも部署が異なれば認識が異なるでしょうし、ましてや他社、他業種とのやり取りでは意味をまるで取り間違えてしまう可能性が高まります。
自分がいるチームや部署、会社から一歩でも外に出ると、ある意味で異文化かもしれませんね。
文章を書くときには、「それ」や「その」が何を指しているのかあえて明確にすることもあります。指示語が何にかかっているのかが曖昧だと読み手が誤解する可能性があります。その分文章自体は冗長になりますが、間違って伝わるよりかはマシです。
こうした小さな工夫や手間が、結局のところ、相手に内容を正確に伝える助けになるのかなと思っています。たかが小さなこと、されど小さなこと。コミュニケーションはちょっとした手間を惜しまないことが大事だと思っています。