本日も乙

ただの自己満足な備忘録。

息子から学ぶ「美点凝視」

最近、息子がスマホでの写真撮影が上手になってきました。昔から一緒に出かけるたびに私か妻のスマホを使って撮影していました。おぼつかない手つきで焦点ブレブレだったのが、小学校にあがり家で使わなくなったiPhone SEをデータ消去して使わせているうちに撮影がうまくなってきていました。

電車が大好きで、週末はほぼ電車に乗って出かける際に、先頭車両か後部車両まで移動し、撮り鉄の如く真剣な眼差しで撮影をします。普通なら車両の前面を撮りますが、なぜか車両の側面や座席、車間といったマニアックなところも撮ります。

他の撮影対象としては、近所の西友にあるクリスマスの装飾、ニトリのロゴ、西武ライオンズのポスター etc と「なぜそこを撮る?」というスポットを選んでいます。おそらくですが普段から見ているYouTube動画の広告などの影響だと思いますw

感心したのが新宿サブナードの通路脇にあったエレベータを撮影しようとしたこと。私自身は今まで何度もサブナードを通ってきましたが、そのエレベータの存在にまったく気づきませんでした。そのエレベータは地上には昇らないので利用者がほぼ皆無だったのもありかなり目立たないのですが、息子はなぜかそれを目ざとく発見。撮影しようとしなければ一生気付かなかったに違いありません。

大人になると日常の忙しさに追われ、道端の何気ないものを意識することがなくなってきます。音楽を聴きながら、考え事をしながら歩く中で、周りを見渡す余裕が減っているんですよね。子どもといっしょに散歩と時折の撮影に付き合っていると、普段見慣れたはずの景色がちゃんと見ることで新しい発見につながることもあります。

踏切周辺で30分ぐらい電車を見るのに付き合わされることもありますw 子どもが勝手にどこかに行かないように、道路に飛び出したりしないように見なきゃいけないので、スマホもあまり触れず。暇すぎるので踏切の装置や錆びついた鉄柵を見たり、通行人を観察したり。そうやっているとちゃんと見ていたと思っていたことが実は見えていなかったなぁと気づきます。

これってふと「美点凝視」と同様なのではないかと。美点凝視は普段は意識しないと見えない人の良いところに目を向けることです。私自身、ついつい他人の欠点にはつい目がいってしまい、批判的になりがちです。その人の良いところは意識しないと見えてこないのです。意識して見るには一種の余裕がないとできません。自分に余裕がないとそんなのは見れないですからね。子どもの一連の行動から、普段から見えているものをあえてちゃんと見ることで、その人の美点を探しにいこうという気持ちになった次第です。