しばしば麻雀マンガを読みます。麻雀のルールはほとんどわかりません。覚えようとしたけどすぐに忘れてしまうぐらい興味が薄いのだと思います。それでもなんとなく読んでしまうのは麻雀を通した人のエゴや生き様が刺さるからかもしれません。
上のタイトルは『哲也-雀聖と呼ばれた男』で登場する神保公房の口癖です。神保は戦争孤児を預かる教会の神父でありながら、凄腕の玄人(バイニン)です。クズ手だろうがなんだろうが、圧倒的な早さであがることで役満・八連荘(パーレンチャン)を目指すというスタイルです。八連荘とは、麻雀におけるローカル役のひとつで、1人のプレイヤーが8回連続して和了したときに成立するというものです(by Wikipedia)。口癖の通り、ゴミ(クズ手)を拾い続けることで宝(役満)となります。
講談社 (1997-12-16T00:00:00.000Z)
¥550
麻雀に限らず、この世の中はゴミと思われているものでも、うまく活用すれば宝になることがあります。
例えば、メルカリ。トイレットペーパーやサランラップの芯が出品されていることがあります。「こんなものが売れるの?」と思う人もいるかもしれませんが、学校の図工で急きょ必要になったとなったときに需要があるそうです。こうした需要と供給のギャップを埋めることで、今ある資源が思いがけない利益をもたらすことがあります。
最近、『アービトラージ(裁定取引)』という用語を教えてもらいました。アービトラージとは元々は金融で使われている用語ですが、ビジネス面においては、ギャップなどの格差を利用して利益を出すことを示しており、さきほどのメルカリも一例です。
『エフェクチュエーション』という思考様式で、1つ目の原則である「手中の鳥の原則」に登場する「余剰資源(Slack)」も同様ですね。エフェクチュエーションにおける余剰資源とは、組織や社会が所有するものの、必ずしも必要とされていない資源、無駄や非効率だとみなされてしまう資源のことを示しています。所属している組織や会社、身の回りで活用しきれていない資源というのは見つけようと思えば出てくるものです。それは一見何の役にも立たないかもしれませんが、「ゴミも拾えば宝になる」で必要としてくれるところがあるかもしれません。そうしたタネを日頃から探していきたいと思います。
ダイヤモンド社 (2023-08-30T00:00:01Z)
¥1,590 (中古品)