本日も乙

ただの自己満足な備忘録。

チームに人が増えることで思いがけない効果があったので整理してみた

4月から私のチームに2人加わっています。2人とも4月からの中途入社でマネジメント経験、データマネジメント経験が豊富でとても頼もしいです。

1人はプレイヤー(=エンジニア)として、もう1人はマネージャーとして私の上司になります。マネージャーの方はデータ基盤のプロダクトオーナーとして私が抱えているものを引き受けてもらうことで、私のプレイヤーとしての時間を増やせるようにしていく予定です。

今まではデータ基盤のプロダクトオーナー的なことをやりつつ、チームリーダーとしてチームとしての成果を最大にすることを求められているため、もっぱら社内調整や打ち合わせ、データ基盤のバックログの整理や優先度順位付け、メンバーへの評価やフィードバック、1on1に時間を割いていました。一エンジニアとして手を動かせる時間が取れていなかったので今後はマネージャーと協力しながらその時間を増やしていきたいです。

チームに人が加わって1ヶ月が終わるタイミングで私が想定していなかった効果について頭の中を整理してみました。

チーム内の暗黙知の発露

開発や運用に関する方法やルールについては日頃からドキュメントにまとめていたつもりでしたが、私やチーム、会社にとって当たり前だと思っていたことは暗黙知としてドキュメントに記載されていません。入社された方は会社の規定やルールも十分に把握できていませんし、ましてやチーム内の開発や運用ルールについてもまったく知らない状態です。いわばまっさらな状態で初めてドキュメントを見ながら業務をしてもらった時に、暗黙知として今まで浮かんでこなかった部分を掘り起こしてもらう良い機会となりました。

他にもチーム内におけるアラート対応やコミュニケーション方法、ドキュメンテーションにおけるルールなどチーム内の価値観についてワーキングアグリーメントの下地を書いてもらっています。ワーキングアグリーメントとは、チームがパフォーマンスを向上させ、対立を軽減し、気持ちよく仕事ができるようにチーム全員で決めたチームの約束事のことです。メンバーそれぞれが思っている「こうあるべき」「当たり前」がバラバラの状態だと認識のズレが起こるようになります。日頃のコミュニケーションでストレスを抱えるようになり、チーム全体のパフォーマンスに影響します。暗黙知としてではなく、ワーキングアグリーメントとしてメンバー全員が合意する形で文章化することで、期待値を揃えることができます。

自分にとっての「当たり前」を疑う

私は今の会社に入社して8年経つのですが、8年もいると会社や部門、チームにおいて今までの経緯や背景を理解しているのでそれが自分に他の社員にとっても当たり前のことだと認識がすり替えられています。「まっさらな状態」の人が入ることで、今まで疑問にも思っていなかったことを疑えるようになりました。 例えば、今までの運用で○○だったからこうやっているんだよ、と説明したら、実は△△の方法がいいのではないか、と言われて、なるほど確かにそのことは抜けていました。ということがありました。本来であれば無駄だったり冗長で改善すべきやり方だったのが、長年の流れや日々の忙しさから疑いをもたなくなっていたのかもしれません。そういった着眼点を得られたことは私にとって収穫でした。

コミュニケーションの活性化

入社された方の発案によりSlack(チャットツール)でチームのtimes(分報)チャンネルを作ることになりました。times(分報)チャンネルとは、「分」単位=リアルタイムで自分の作業内容や考えていることをTwitterのように書いていくチャンネルのことです。日報の分単位バージョンで造語となります。timesチャンネルは個人単位で作ることが多いのですが、チームとして作ることで気軽にtimesチャンネルに書き込めるようにしたことでオンラインでのコミュニケーションがより活発化されました。

リリース速度の向上

入社された方のキャッチアップ力が素晴らしいのと手が速いので、チームに加わった後2、3日で初リリースをしてくれました。今までは他タスクを優先するためにちょっとした依頼や運用改善タスクをついつい後回しにしてしまったのが、依頼した翌日にはリリースしてくれるまでになりました。 また、私のレビュー待ちになってリリースできなかった状態だったのが、コードレビューで見る人が分散されたことによってレビュー待ちになる時間が減ったと感じています(開発速度に関するメトリクスは今後可視化する予定)。

まとめ

4月はチームにとって最高のスタートが切れたと思っています。6月から期初なので来期に向けてデータ基盤のありたい姿をチームで議論して取り組んでいきたいと思います。